このページでは、高度専門職1号(ロ)のビザを申請する際、必要な提出書類について説明します。
他のビザから高度専門職ビザを新たに取得することで、普通のビザにはない優遇措置を受けることができるというメリットがあります。(優遇措置は以下のページをご覧ください。)
優遇措置について(高度専門職1号) – 横山大輔行政書士事務所 (東京・新宿)
しかしその一方で、高度専門職ビザを取得するための難易度も当然に高くなります。ビザの取得のためには、多くの疎明資料等(ビザの条件に適合していることを自分で証明するための資料)の書類が必要です。
高度専門職ビザを取得するために必要となる書類についてここで一緒に見ていきましょう。
高度専門職のビザ(1号)には、「高度専門職1号(イ)」、「高度専門職1号(ロ)」、「高度専門職1号(ハ)」という3つの種類があります。
「高度専門職1号(ロ)」のビザは
「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動」
を行う外国人の方が取得できるビザとなります。
「高度専門職」ビザを取得するためには、ポイント制度を利用して、70点以上あることを証明していく必要があります。
つまり、70点以上あることを自ら証明するために、その疎明資料を準備する必要があります。
以下がポイント計算表です。
*出典:出入国在留管理庁HP
上記のポイント制を利用して、高度専門職の在留資格を取得するためには70点以上あることを自分で証明していきます。
申請者の学歴を証明する文書を提出する必要があります。
例えば、博士の学位(専門職学位を除く)であれば30点、修士の学位では20点などの加点があります。
学歴を疎明する資料としては、
該当する学歴の卒業証明書及び学位取得の証明書
等が必要になります。
また、「複数の分野において博士若しくは修士の学位又は専門職学位」の加算を希望する場合には、必要に応じて成績証明書の提出が求められる場合もあります。
業務に従事していた期間や業務の内容を明らかにする資料を提出する必要があります。
これは、「高度専門職」ビザを取得して従事しようとする業務の期間等を証明するためです。
例えば、従事しようとする業務経験が10年以上ある方は20点ポイントを加算することができます。
職歴を疎明する資料としては、
勤務先等の在籍証明書
等の書類が必要です。
転職経験者は、転職前の企業においても同様の業務をしていた場合、前職の企業からも在籍していたことを証明する資料や業務内容を明らかにする文書を発行してもらえる場合は、前職の経歴も実務経験年数に加えることができます。
年収を疎明する資料を提出する必要があります。
例えば、30歳未満の方で1,000万円以上の年収の場合は、40点のポイントの加点が可能です。
年収を疎明する資料として、
年収見込証明書等、雇用先から受ける報酬の年額を証する文書
等が必要です。
また、この年収については、高度専門職ビザを取得して行う活動によって受け取る年収になるため、現在や過去の年収ではなく、見込み年収です。その点をお気を付けください。
年齢については、在留カードやパスポートでも確認できるので、特に疎明資料を提出する必要はありません。
例えば、申請の時点の年齢が30歳未満の方は15点ポイントが加算されます。
過去に研究実績等があれば、疎明資料を提出することで加点が可能です。
例えば、
①発明者として特許を受けた発明が1件以上あれば
申請人の氏名が明記されている特許証の写し
②外国政府から補助金、競争的資金等を受けた研究に3回以上従事
申請人の氏名が明記されている交付決定書の写し
③学術論文データベースに登載されている学術雑誌に掲載された論文が3本以上(※責任著者であるものに限る)
論文のタイトル,著者氏名,掲載雑誌名,掲載巻・号,掲載ページ,出版年を記載した文書
④その他法務大臣が認める研究実績
そのことを証する文書
等が必要になります。
上記、研究実績があれば、15点の加点があります。
従事しようとする業務に関連する日本の国家資格(業務独占資格又は名称独占資格)を保有、又はIT告示に定める試験に合格し若しくは資格を保有している疎明資料を提出することで加点されます。
例えば、業務独占資格を1つ保有していれば5点の加点、複数保有していれば10点の加点となります。
資格を疎明する資料としては、
資格の合格証明書の写し
等が必要になります。
上記以外でも、以下で該当する疎明資料をもしも提出することができれば、ポイントの加算を受けられます。
この場合の疎明資料は
補助金決定交付書等の促進措置を受けていることを証する文書
が必要になります。
また、高度人材ポイント制の加点対象となるイノベーション促進支援措置は、以下の法務省告示別表第1及び別表第2に規定されています。
・イノベーション促進支援措置一覧
この場合の疎明資料は
1,主たる事業を確認できる会社のパンフレット等
2,次のいずれかの文書
(1)資本金の額又は出資の総額を証する次のいずれかの文書
ア 法人の登記事項証明書
イ 決算文書の写し
ウ 資本金額,出資総額が確認可能な定款の写し
(2)雇用保険,労働保険,賃金台帳の写し等従業員数を証する文書
等の書類が必要です。
この場合の疎明資料は
国家戦略特別区域高度人材外国人受入促進事業認定企業証明書の写し
等の書類が必要です。
(1)契約機関が会社・事業協同組合の場合は以下のいずれかの疎明資料が必要になります。
1 試験研究費等及び売上高等が記載された財務諸表の写し
2 売上高等が記載された公的な書類(財務諸表,確定申告書の控え等)の写し,帳簿等の写し(試験研究費にあたる個所に蛍光ペン等で目印を付与)、試験研究費等の内訳をまとめた一覧表
3 税理士、公認会計士、中小企業診断士による証明書
(2)契約期間が個人事業主の場合は以下のいずれかの疎明資料が必要になります。
1 試験研究費等及び事業所得に係る総収入金額等が記載された財務諸表の写し
2 事業所得に係る総収入金額等が記載された公的な書類(財務諸表,確定申告書の控え等)の写し,帳簿等の写し(試験研究費にあたる個所に蛍光ペン等で目印を付与),試験研究費等の内訳をまとめた一覧表
3 税理士,公認会計士,中小企業診断士による証明書(書式自由)
例えば、米国公認会計士等の外国の資格やアジアデザイン賞(グランドアワード(大賞))等の表彰等の法務大臣が認める資格等がある場合は、それを疎明する資料を提出することで加点されます。
この場合の必要書類は
資格を証する文書や表彰状
等が必要になります。
ただし、企業表彰、製品表彰については、受賞に当たり申請人が積極的に関与したものに限られます。
日本の大学や大学院を卒業している場合は、疎明資料を提出することで10点の加点があります。
必要な書類は
該当する学歴の卒業証明書及び学位取得の証明書
等が必要です。
日本語先行で外国の大学を卒業している場合や、日本語能力試験N1合格相当であれば15点、日本語能力試験N2合格相当であれば10点が疎明資料を提出することで加点されます。
必要な書類は
卒業証明書又は合格証明書等の写し、日本語能力試験等の合格証明書等の写し
等が必要です。(特に、N2の場合は加算において注意点があります。お気を付け下さい。)
内閣府や総務省等が関与する先端プロジェクトに従事している場合は、疎明資料を提出することで10点の加点があります。
必要な書類は
当該事業に関する補助金交付通知書の写し及び所属機関が作成した当該プロジェクトに従事している旨の説明資料
等が必要です。
以下のいずれかの大学を卒業している場合は、疎明資料を提出することで10点加点することができます。
① 以下のランキング2つ以上において300位以内の外国の大学又はいずれかにランクづけされている本邦の大学
(1)QS・ワールド・ユニバーシティ・ランキングス(クアクアレリ・シモンズ社(英国))
(2)THE・ワールド・ユニバーシティ・ランキングス(タイムズ社(英国))
(3)アカデミック・ランキング・オブ・ワールド・ユニバーシティズ(上海交通大学(中国))
②文部科学省が実施するスーパーグローバル大学創成支援事業(トップ型及びグローバル化牽引型)において,補助金の交付を受けている大学)
スーパーグローバル大学創成支援事業については、文部科学省のホームページで公表されています。
提出書類は
卒業した大学が、上記のいずれかに該当する大学であることを証する資料(法務省ホームページ写しの該当部分等)、及び該当する大学の卒業証明書又は学位取得の証明書
等が必要です。
この研修を修了していることを疎明する資料を提出することで5点の加点が可能です。
ただし、イノベーティブ・アジア事業の一環としてJICAが実施する研修であって、研修期間が1年以上のものを修了した者が対象となります。
また、JICAの研修修了証明書を提出した場合、学歴及び職歴等を証明する資料は、原則として提出する必要はありませんが、(職歴)のポイントを加算する場合には、別途疎明資料が必要になります。
そして、本邦の大学又は大学院の授業を利用して行われる研修に参加した場合、(日本の大学を卒業又は大学院の課程を修了)と重複して加算することは認められません。
提出書類は
JICAが発行する研修修了証明書
等が必要です。
1申請人の所属機関の金融商品取引法第28条第2項に規定する第二種金融商品取引業,同条第3項に規定する投資助言・代理業又は同条第4項に規定する投資運用業に係る登録済通知書写し等
2申請人が上記のいずれかの業務に従事することを説
明する資料
等の疎明資料があれば、10点の加点が可能です。
上記に記載したポイントを加点していくための条件を全て満たす必要はありません。ポイントの合計が70点以上になればそれで大丈夫です。
上記の疎明するための資料以外に、高度専門職ビザを取得するための書類の提出が必要です。
1,在留資格認定証明書交付申請書(※変更の場合は、在留資格変更許可申請書)
2,写真(縦4cm×横3cm)
3,申請人のパスポート及び在留カード 提示
4,ポイント計算表
5,日本において行おうとする活動に応じた在留資格の提出資料
以上、高度専門職1号(ロ)のビザの書類について説明しました。
① ポイント表で、正確にポイントの計算をすること
⇒ 自分では加点できると思っていても、入管庁の規定によって加点できないことがよく見受けられます。また、その逆もあります。
② 疎明資料の種類を吟味・熟考すること
入管庁がHPで公開している書類以外でも、ポイントを疎明するために提出すべき書類があるかないかをよく考えます。もしも必要があれば、HPに公開されていない書類でも必ずその書類を全て提出しましょう。
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